背景
ユーザー数1,500万人を越える日本最大のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」、インターネットを活用したIT系求人情報サービス「Find Job !」を運営する株式会社MIXI。
事業規模の拡大と共に、主にパソコンやサーバー機器を始めとした業務上不可欠な社内資産が倍増。資産の棚卸し業務にかかる人的リソースとヒューマンエラーなどが悩みの種となりつつあった。そこで導入したのがネットレックスの「Convi.BASE」。その現場での活用と評価について伺った。
棚卸しの負担をピンポイントに軽減する「Convi.BASE」
――早速ですが、「Convi.BASE」導入前の棚卸し方法について教えて下さい。
浜田氏:現物にラベルライターを使って番号を打ったシールを貼り、それらをExcelのシートで管理していました。棚卸し作業は、総務の人間と現場の人間が2人1組になって読み合わせをするという方法で行っていました。弊社設立当初は社員ひとりに、机とイス、パソコンとそれほど資産はありませんでしたが、「Convi.BASE」を導入する頃には社内資産数が数百件を超え、棚卸し作業でもヒューマンエラーが目立っていました。
――棚卸し作業の負担が増えてきたという中で、「Convi.BASE」を導入するきっかけはどういった形だったのでしょうか?
浜田氏:こういった棚卸し業務の支援ソフトがないかインターネットで検索したのがきっかけですね。その中からネットレックスさんを含めて3社にデモに来てもらって、その中から「Convi.BASE」を選ばせて頂きました。
――3社のデモの中から「Convi.BASE」を選ばれた理由はどういったところでしょうか?
浜田氏:まず、資産の現物管理や棚卸し作業という業務に特化しているということ。さらにコスト面も含め弊社の規模に合っていたという点が大きかったですね。他社のパッケージは会計と連動しているなど、「現物管理・棚卸し”だけ”」というものではなく、その分コストもかさみました。現物管理や棚卸し業務はあまりコストをかけられない業務ですが、「Convi.BASE」はコスト面においても十分満足のいくパッケージでした。
森本:もともとネットレックスはファシリティマネジメントや資産管理のシステム開発依頼を受け、その会社のためにシステムを開発するという形で事業を展開してきました。そんな中、2004年に資産管理のアンケート調査を広く行ったところ、
・ 施設・資産管理は社内運営の一部であり、あまりコストをかけられない
・ 本当に求められているのは、特化したツールである
ということがわかりました。そこで、これまでの開発経験やノウハウを生かしながら、資産の現物管理や棚卸しに特化したシステムとして「Convi.BASE」が生まれました。今までの経験やノウハウと、本当に必要な業務に特化したことによってコストも大分抑えられたと思います。
スムーズな導入と、満足いくサポート体制
――実際に「Convi.BASE」を導入するまではいかがでしたか?
浜田氏:上場前のバタバタとした時期に導入しましたが、データベースの作り込みの段階から親身にサポートを受けることができて、本当にスムーズに導入することができました。データの入力、バーコードの出力・貼り付けといった導入作業は弊社で行ったのですが、事前のデモ、説明やサポートのお陰で問題なく作業もできました。
――導入後のサポートはいかがですか?
浜田氏:何かあっても、すぐに連絡が取れてサポートして頂ける点に大変満足しています。また、改善点がソフトウェアのバージョンアップに反映されるのも早いですね。
森本:基本的に年1回メジャーバージョンアップをしていますが、その間に数回のマイナーバージョンアップをします。これらは実際にお客様から頂いたご要望を参考に改良していくという面が強いですね。お客様からのご要望を社内で優先順位を付けさせて頂き、高いものから順に実装させて頂いています。
棚卸しが簡単で正確に
――では、実際に「Convi.BASE」を導入して、棚卸し業務はどのように変わりましたか?
浜田氏:まず、読取ミスや記入ミスなどヒューマンエラーが格段に減りました。データベースを一本化できたことも大きいです。棚卸しの結果、現物と管理データの不一致が一目で分かり、すぐに結果を反映できることも大きい変化です。また、導入当時よりも社内資産数は8倍近くになりましたが、ハンディターミナルを使うことで、社内で作業分担することができ、8人4チームで1日半というスピードで棚卸し業務ができるようになりました。
――かなり業務が効率化されたようですね。
浜田氏:はい。おかげさまで弊社も従業員が2008年9月末の段階で262名となり、社内資産数も年々増加しています。導入前ですら丸4日間かかっていた棚卸し作業ですから、もし「Convi.BASE」を導入していなかったらと想像するだけでもぞっとしますね。バーコードを読み取るだけという棚卸しの簡単さだけでなく、その作業を分担して行うことが出来るようになったというだけでも大きな業務効率の改善で、それらは数字としても実感できています。
――「Convi.BASE」を導入してかなりメリットが大きいようですね。
浜田氏:そうですね。社内では年1回以上棚卸しをするという規定があるのですが、正確を期すために「Convi.BASE」導入前は年に4回棚卸しを行っていました。「Convi.BASE」導入後は監査の方から資産管理・棚卸し業務の正確性が認められ、年2回の棚卸し作業でも十分満足できる結果が得られるだろうと評価を受けています。作業毎に履歴を残すことができる点や、各資産の運用場所・遊休資産の一覧など客観的なデータを簡単に抽出できるようになった点にもメリットを感じていますね。
―― 今回、更にConvi.BASEのWeb公開オプションを導入されるとお聞きしましたが?
浜田氏:今まで、データは「Convi.BASE」を導入している端末上でしか管理することが出来なかったのですが、今回Convi.BASEのWeb公開オプションを導入し、社内のWeb上でも遊休資産の一覧が見られるようになります。何か必要なものが出たときに現場でも簡単に確認してもらうことができて、遊休資産の有効利用が図れると思っています。
森本:この度、Convi.BASEのWeb公開オプションをリリースしました。Convi.BASEのデータをWeb上で公開し、各部門や各拠点のブラウザから資産状況や遊休資産の把握ができるという機能ですが、やはりお客様からの声から生まれたものです。こういったシステム面のバージョンアップやオプション開発はもちろんですが、実際に棚卸し作業の代行など人的サービスもこれまで以上に発展させてトータルにサービスを提供できるようにしていきたいと思っています。
RFIDの導入も視野に、さらなる業務改善化に向けて
――では導入してみて、逆に問題点は何かあったでしょうか?
浜田氏:問題は特にありませんね。強いて言えば今後期待していることとして、弊社では配線などの都合でかなり奥まったところにバーコードシールを貼らなくてはいけないということがあり、もっと簡単に読み取りができればと思います。また、『現場から申請→承認→資産の導入・移動』という流れを「Convi.BASE」にて一元的に管理できて、その流れを保存する機能があればと思います。
森本:前者のさらなる簡単な読み取りについては、いま社内でRFID(電波による非接触認証技術)による非接触型のシステムを検討中です。まだ、RFIDチップに技術的なハードルはありますが、近い将来ご提供できると思います。また、後者の管理の流れまでを一元化するサービスにつきましてもすでに鋭意検討中ですのでお待ちください。
浜田氏:それは本当に楽しみです。ぜひがんばって下さい。
きめ細やかなサポートとバージョンアップで日々使いやすい形へ
――「Convi.BASE」はさらに発展していくと思いますが、これからも活用できそうですか?
浜田氏:そうですね。こういった親身なサポート体制や、私たちユーザーの声をバージョンアップとして形にしてくださるので、非常に安心して「Convi.BASE」を使っていくことができています。振り返ってみても、「Convi.BASE」をいい時期に導入できたと思いますし、これからも期待しております。
森本:ネットレックスとしましても、さらにお客様にご満足頂ける商品・サービス作りを目指していきたいと思います。
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