会社概要
NTTアドバンステクノロジ株式会社は、1976年の創立以来、NTTグループの技術的中核企業として、NTT研究所のネットワーク技術、メディア処理技術、日本語処理技術、環境技術、光デバイス、ナノデバイス技術などの多彩な先端技術のみならず、国内国外の先端技術を広く取り入れ、それらを融合してお客様の課題を解決し、お客様にとっての価値を提供し続けています。また国内導入数ナンバーワンの純国産RPAツール「WinActor」の開発元でもあります。2018年10月に老朽化した基幹システムの入替に着手。ほぼ同時期に「Convi.BASE」の導入にも踏み切りました。
その経緯を、NTTアドバンステクノジ株式会社 Value Co-creation事業本部 DXイノベーションプロジェクト プロジェクト長 都筑 純氏に伺いました。
導入の背景
“2025年の崖“対策による基幹システム入替がきっかけ
――「Convi.BASE」の導入に至った経緯を教えてください。
“2025年の崖“対策の一環で、基幹システム(SAP ERP)の保守サポートが2025年で終了することに伴うシステム入替がきっかけです。
新たな基幹システムとして採用した「SAP S/4HANA Cloud」は、クラウドベースのマルチテナント型システムで、従来使用していたSAPのようにアドオンを付加してカスタマイズをすることができません。では、固定資産や備品の現物管理をどうするか、ということで製品を探した結果出会ったのが「Convi.BASE」です。他にも5社ほど候補がありましたが、シンプルな操作感と、将来の拡張性、迅速で手厚いサポートが決め手となり「Convi.BASE」の導入を決めました。
また、当社開発のRPA(Robotic Process Automation)ツール=「WinActor」と親和性が高いことも決め手となりました。
導入の経緯
RPAツール「WinActor」を介して基幹システムと連携
――実際の導入はどのようなプロセスで行われたのでしょうか。
基幹システムのリプレースプロジェクトが2018年10月に発足、並行して「Convi.BASE」導入の検討もスタートしました。2019年4月に無事「SAP S/4HANA Cloud」が稼動。その後「WinActor」を介在し、基幹システム上の資産・備品データを取り込んで「Convi.BASE」とデータ連携させました。システム間連携機能をアドオン開発するのではなく、「WinActor」を活用することによって、導入コストと期間を大幅に短縮することにも成功しました。
――基幹システム+「WinActor」+「Convi.BASE」の連携について教えてください。
基幹システムから取得した資産・備品データを「Convi.BASE」に送る⇒「Convi.BASE」上で取り込み処理をして、現物管理用のデータとする。この作業を「WinActor」によって自動化しています。これによって大幅な工数削減となり、人為ミスもなくすことができました。
導入による効果
低コストで工数の大幅削減が実現
――導入してみていかがでしょうか。
現況調査(棚卸し)、確認集計、廃棄、利活用判断、報告書の作成といった一連の作業が省力化でき、一回の棚卸しで約6,000時間削減できるようになりました。
棚卸しの際、従来は専用の端末でQRコードを読み取っていましたが、端末自体が高額で台数が限られていたため、各部署で一斉に棚卸しをすることができませんでした。しかし「Convi.BASE」は安価で汎用的なiPhoneをリーダーとして利用できるため、端末台数を増やすことができ、全社一斉に棚卸しができるような構成となりました。
基幹システムから読み込まれた資産・備品データは直ぐに反映され、「Convi.BASE」上で現物管理情報を簡単に検索・確認・編集・集計ができるようになりました。新システム導入の際には現場から不満が上がることが多いですが「Convi.BASE」はエクセル感覚で使用でき、特別なスキルも必要ないことから現場からも大変好評です。
また、現物管理に必要な項目・選択肢・ビューの追加修正を簡単に実施できるので、現物管理を実施する側の稼働も非常に効率化しており、助かっています。例えば組織変更対応作業等の場合、旧システムで2,3日要していた作業をわずか数時間で実施できました。
また、「Convi.BASE」自体がリーズナブルなため初期費用も抑えることができました。
今後の展望
IT資産の管理にも拡張。自社事例の外販にも
――今後はどのような展開を考えていますか?
上記で述べた「Convi.BASE」の容易な拡張性を利用し、他のセキュリティ資産管理系、IT資産管理系のシステムも「Convi.BASE」に取り込み、一元管理化し、社内の資産管理業務のさらなる効率化を計画しています。実は導入段階から、将来の拡張が簡単なことも「Convi.BASE」の利点として着目していました。
今回、当社のRPAツール「WinActor」によってマルチテナント型システムと他のシステムを連携できることを、自社が身をもって実証できました。今後はこの知見を活かし、他のお客様のDX推進サポートに取り組みたいと考えています。資産管理業務のさらなる効率化・業務品質向上に貢献します。
※本事例中に記載の所属・役職・社名および内容はインタビュー当時(2020年7月2日)のものとなります。
※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
※記載された会社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。
お客様の会社概要
NTTアドバンステクノロジ株式会社
〒212-0014
神奈川県川崎市幸区大宮町1310 ミューザ川崎セントラルタワー
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https://www.ntt-at.co.jp/
- 「WinActor®」:https://winactor.biz/
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